幼少の頃、バナナが大好きだった記憶がある。
その記憶が強烈すぎて今でもよく覚えてる。
多分1歳半~2歳くらいの記憶だと思う。
まだ上手く自分の言いたいことが伝えられなかった頃だ。
深夜、両親も祖母もぐっすり寝てるのになぜか私は起きて泣いていた。
なんで夜中に起きたのかもわからないし、なんで泣いてたのかも覚えてない。
父も祖母も起きてこない、母だけ起きて疲れた顔で私にどうしたの?と多分聞いてた。
そんなニュアンスだったのを覚えてる。
なんて答えたかわからないけど、母はバナナを一本持ってきた。
私、バナナが食べたくて泣いてたのか…?
そんなバn
とりあえずそこで泣き止んだような気がする。
やっぱりバナナが食べたかったんだ。
深夜に。
バナナをもらった私は自分でまだ皮をむけなかった。
母は皮を全部つるんとむいて、むき身のバナナを一本私に手渡した。
違う、そうじゃない!!!
私はギャン泣きした。
そうじゃないんだ。
母は困った顔をして剥いたバナナを自分で食べた。
でも多分私はまたバナナを欲しがったんだろうね。
母は再度皮を全部むいて私に渡した。
私はまたギャン泣き。
そう、そうなのだ。
私はね…。
皮をちょっとずつ剥いて食べたかったんだよ!!!
でもそれが上手く言葉に出来なかった!!
3本目、母がまた皮をむいてくれたが、ちょっとむいたところで私が欲しがったんだろう。
そのまま食べれた。
ある程度食べたらまた母が皮をむいてくれた。
ものすごく満足して私は寝た。
お母さん…あのときは本当にごめんなさい!(笑)
当時、母は困惑したろうな。
なんで泣いてるんだろう?
バナナ欲しいっていうのになぜ食べずに泣くのか?
と。
バナナの皮をちょっとずつむいたら泣き止んで大人しく食べる娘を見て、母はどんな気持ちだったんだろう。
大人になってからそのことを話したけど、母は「そんなことあったような気はするけどほとんど覚えてない」とのことだった。
母にとっては理解し難いことだったかもしれないけど、あの時の私はバナナをちょっとずつ剥いて食べることに憧れがあったのだ。
多分大人がそうやって食べてるのを見て、自分もそうしたかったのだと思う。
ただそれを上手く言葉で伝えられなくて、そうじゃない!と泣くしかなかったんだ。
幼児ががぐずって泣いてるときって単に寝ぐずりもあるんだろうけど、なんかよくわからない些細なことを気にしてる可能性もあるのかもしれないなぁと思った。
自分の経験上。
これは私の中の一番古い記憶の中のひとつだ。
古い記憶はもうひとつあるけどそれはまた今度!
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